OpenVZの使い道

OpenVZのようなパーティショニングの技術はどういった場面に役に立つのだろう、とちょっと考えてみました。


まず、HSP各社がサービスしているようなホスティングサービスが思い浮かびます。VEのroot権限を直で渡してVPS・VDSと呼ばれるサービスをするのもよし、その上にいろいろアプリケーションをのせて共用ホスティングとして提供するのもよし。ただこれは安直すぎるので、他に使える場面を考えてみます。


OpenVZの高機能なリソース制限機能を使うなら、アプリケーションサーバをVE内に閉じ込める、というのは結構いい案だと思います。設定が適切ならVE内でいくら暴れてもHNはへっちゃらなので、高負荷でサーバが重すぎてsshでログインしても何もできずにリブート、ということがなくなるかもしれません。1台のサーバで複数サービスを提供しているなら、1アプリケーションごとVE内に閉じ込めてしまえば、特定のアプリケーションの暴走のあおりを他のサービスがうけることはありません。こちらのサイトでも同じことを指摘してらっしゃいます。


あと、ライブマイグレーション機能がHAに役立たないのかなあ、とも思います。
もちろんサーバの突然死はロードバランサに任せておくしかないとして、ハード交換やハードの更新の場面ではVZカーネルをインストールしているサーバでライブマイグレーションすれば、サーバに入っていたデータもしっかり移行できます。まあ、しっかり構築済みのサーバと入れ替えればいいことですし、ロードバランサにぶら下げているノードに大事なデータをおいておくこともあまりないかもしれませんが、オプションとして持っておけばちょっと役立つこともあるかと思います。


高い収容率を考えると、社内の検証用サーバや研修用に役立ちます。これが一番手軽な利用方法ですかね。OSの仮想化なので、カーネルファイルシステムの検証などコアなことはできませんが、Webアプリケーションの開発とかアプリケーションの動作確認とかには十分使えます。VEの再構築も一瞬で終わります。